番組審議委員会2022年3月
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22.10.27

修正版掲載日:2023年1月27日
番組審議委員会2022年3月
- 開催年月日
2022年(令和4年)3月 - 開催場所
新型コロナウィルス感染防止策として、書面のみにて実施 - 出席委員
委員総数 7名
出席委員数 4名(欠席委員数 3名) - 議題
審議作品;オリジナル制作番組「Olá!マウリシオTV」第1話(24分)について
●放送日程 初回放送:キッズステーション 2021年10月25日スタート
月曜午前9:30~10:00 ※TV初放送(対象年齢:6歳以上小学生)
(毎月1話放送)
参考)「オリジナル制作番組「Olá!マウリシオTV」
ブラジルの国民的人気漫画家であるマウリシオ・デ・ソウザとキッズステーションが共同で制作するオリジナル子ども番組。番組のテーマは「世界の子どもとつながろう」。子どもたちの国際感覚を養うため、大人気アニメ「モニカ&フレンズ」の放送に加え、世界の子どもたちの遊びや歌・ダンスをはじめ、世界中の言語等も学べる教育エンターテイメント番組です。視聴対象年齢は3歳以上~小学校低学年。 - 議事の概要
従来は、議事進行を重村委員長に委任し、従前に視聴していただいた審議作品について、各委員よりご意見をいただく形式である。今回は新型コロナウィルス感染防止策として、前回に引き続き、主に以下の内容について、各委員から書面でのご回答をいただく形式とした。- 本作品のご感想
- 本作品のターゲット3歳以上未就学から小学校低学年をメインターゲットに設定しております。第1話をご覧になられてそのようにお感じになりましたでしょうか。
- 番組をご覧になって子供たちが「世界とつながろう」と国際感覚を身につけるきっかけとなるエデュテイメント(教育・娯楽)番組であるとお感じになりましたでしょうか。
- その他、番組内の表現やテーマなどでお気づきの点などがございましたらお知らせの程お願いします。
- 審議内容
- 大人にはとても展開が早く感じられましたが、子どもたちは最初から引き込まれて楽しく観ると思います。
- キャラクターたちと一緒に遊んでいる感覚になれるように作られていると感じました。
- キャラクターの名前が国際色豊かであったり、世界の歌や言葉が学べるコーナーがあったりと、子どもたちが自然に外国の風物に触れられるようになっていると思います。
- アニメ部分の「モニカ&フレンズ」は日本で馴染みがないので、モニカや他のキャラクターの設定(性格や家庭のことなど)の説明を加えてはいかがでしょうか。 また、“みのりん”さんほか、スタジオ出演の子どもたちをフィーチャーしたコーナーを増やしてもよいと思います。
- 以前視聴した「ABCブロッコリー」ように、従来この種の番組は英語教育的なものが多かったが、今回はブラジル(ポルトガル語)を主体としたもので新鮮で面白い。 主人公たちの名前もブラジル人の名前で新鮮に感じる。
- 番組中のカートゥーンを含め、全体的に色彩が豊かでありながら、原色のケバケバしさがない色調で安心して観る事ができる。
- カートゥーンも2話入っており、その他、世界の歌、地図、言葉、文化と飽きさせない展開となっているので、設定されているターゲットに合っていると思う。
- 小学生低学年は、学校の授業でも英語学習が始まる時期なので、このように歌から身体の部分を身近に感じられるなど良いと思う。
- 今回、歌も英語から始まりポルトガル語、中国語と同じ歌詞を各国の言葉でテンポよく展開しており、字幕も付いているので良いと思う。日本人には馴染みが少ないフィリピンの食文化の違いをレポートするなど、現代の子供達にとって必要とされる多様性、共感を醸造するためのコンテンツが多くあり評価できる。
- ブラジル、フィリピン、中国などまだまだ知らないことが多い海外の国が多い、最近の子供たちにとっては学校の同級生など、周囲にそれらの国の出身の子供たちが普通におり共存しているという状況が増えてきていると思う。その中で、この番組を見ることで、色々な国々への理解や違いに対して興味を持つこと、自然に芽生えることはよい事だと思う。
- 「ウサギがいっぱい」「トロイのウサギ」の劇中、アニメ自体は良いのだが、教育番組と考えた場合、ぬいぐるみのウサギの耳の付け根を持ってぐるぐる巻きにして武器として投げつけるという表現について少し疑問に感じた。 同じ観点で、劇中の男の子達がモニカに対し「あの出っ歯」という表現も少し気になった。
- 着ぐるみを着たセボリーニャ、モニカ、カスコン、マガリの4人の背丈がみのりんと比べると大分高く「仲間感」に欠ける気がする。子供たちが登場すると巨大に見えてしまう点が気になった。
- 子ども向けとして楽しい感じが演出されていて良いと思う。
- ポルトガル語/ブラジル・ベースのはずなのに、英語/アメリカの紹介が混じる。ダンスも4か国語でリピートしているが、子供には消化しきれないようにも感じた。それ以外にもフランス、中国、メキシコ、フィルピンと多国籍感があるが、結果として何にフォーカスが当たっているのか、わかりにくい部分があるように感じた。親の立場にたって、この番組を子供に紹介するときキーワードが思いつかない、というような感じです。
- 「トロイの木馬」のように日本ではあまり知られていないが西欧人なら誰もが知っているお話を紹介するという部分は「国際感覚を養う」という観点から見ると良いと思う。
- ポルトガルの言葉(オラとかキャラクター名など)が子供たちにすんなりと受け入れてもらえるのか、という点を懸念する。番組名についても、「マウリシオ」というワードが「人物名」であることがわかるようにしたほうが、より伝わるように思う。
- 劇中アニメは輪郭線の太い海外独特のアニメだが、とても海外を感じさせて良いと思う。
- 幼児向け番組を海外との合作で制作する事は大いに意味がある事だと考える。もしこの番組を海外で放送する事が出来れば、年少の頃から日本に親近感を持つ他国の若者を育てる一助になり、一方で国内では幼児の時期から海外に興味を持つ子供を育てることにもなり、長じて国際感覚を身に着けた日本人を増やすことにもつながると思う。その意味では、この手の番組は継続的に長期間制作する事が重要だと思う。
- ブラジルの人気漫画家マウリシオ・デ・ソウサの原作の作品を取り上げたことは評価できるが、ブラジルのアニメを放送するだけに留まらないところも良いと思う。
- 番組の中で英語やポルトガル語が使われていて、その意味の説明もあり、またフィリピンの習慣などの紹介もあるが、より国際感覚を身に付けたり、海外に興味を持たせるためには
- もう少し番組の狙いを明確にしたほうが良いように思う。
- 未就学児と小学校に通う低学年では理解力に差があるように思うので、スタジオ収録の部分の内容については今後、更に突き詰める努力を続けてほしい。
- 世界への興味を年少の子どもに身に付けさせるためには、長期的に継続して番組を視聴させる必要があると思う。制作内容について微調整を重ねながら、如何に視聴習慣を付けさせられるかが課題だと思う。例えばレギュラー出演者の中から子どものアイドルを作り出す努力や番組独自の人気キャラクターを作り出すことが肝要と思う。
- 審議機関の答申又は意見に対してとった措置の内容及び年月日
- 今回、各委員の皆様より、総じて作品の内容、完成度等について高い評価をいただきました。キッズステーションの今後の方向性を示す重要な示唆を多くいただいたと思います。
- 各委員から頂いた意見は、制作者にも共有するとともに、とりわけ今後の番組作りに積極的に活用していきたいと考えております。
- 審議機関の答申又は意見の概要の公表
公表の方法 自社ホームページ https://www.kids-station.com/program_council
社内全体会議等での定期報告・情報共有
公表の内容 「番組審議会議事録」として、発言者個人が特定されない形式で公表
公表年月日 4月下旬までに掲出(予定) - その他参考事項 (特にございません。)
以上