パパとママのための環境超人エコガインダー 地球の未来、親子でいっしょに考えよう!
私たちの住む美しい星「地球」が、今大変なピンチに直面しています! 地球温暖化をはじめ、さまざまな環境破壊が進んでいるのです! でも、私たち一人ひとりのちょっとした心がけと行動で、地球の環境と未来は守ることができるのです。
第10話 もったいない! ~完食だってエコである~
こんなお話でした
鈴木家の朝食。賢一郎パパも竜介くんもパンの耳を残して席を立つ。うららちゃんもサラダを残して「ごちそうさま」。テーブルに残ったパンの耳、サラダ、目玉焼き…、「しょうがないわね…」と洋子ママが捨てていく。「環境破壊にご協力ありがと」と現れたムダーナとハカイスに、「ちゃんと分別してますよ! これ全部生ゴミですし!」と反論するママだったが…。
「その食べ残しが環境破壊と資源のムダづかいなのだー」と親子に迫るムダーナとハカイス。意味がさっぱり???な3人にちゃんと理由を教えてあげる、律儀な悪者たちであった。曰く「エネルギーを使ってわざわざ運んだ食べ物をムダにすることが環境に悪いのだ」と。駆けつけたエコガインダーも「できるだけ食べ残しはやめよう! もったいない。の精神でね!」と、主役らしくポーズをキメるのであった。
このお話のポイント
日本は、食べ物の6割以上を輸入

どこから、どうやって来るのかな!
日本の食料自給率は40%程度。つまり私たちは、食料の6割以上を海外から輸入しています。
日本は国土が狭いですから、豊かな食生活を送るためにはある程度海外の食料に依存するのもやむを得ないという面がありますが、それにしてもこの依存度の高さはみなさんもご存じなかったのでは?
さて、食べ物を遠くから運んでくる、その食べ物を残して捨てる、それがどういうことなのか、今回のエコガインダーのお話の中でムダーナとハカイス(悪者キャラ)が説明してくれました。ちょっと引用してみましょう。

「おまえたちが食べているもの、例えばそのパン」
「パンの材料である小麦は、外国からの輸入品が多いんだ。つまり外国から日本に運んでくる」
「その輸送にはエネルギーが消費される。つまり二酸化炭素が排出される」
「エネルギーをいっぱい使って運んできた食べ物を残して捨てるということは、環境破壊と資源のムダづかいにつながるのだ」
「だから食べ残しは、最高なんだよ~」

あ、最後の1行は、話の展開上、悪者として言わねばならなかった台詞ですから読み飛ばしてください。ここで言いたいのは、私たちの食卓にも環境問題を考えるポイントがあるということです。
食べ物と環境問題の関わりについては、「生産された地から食卓までの距離が短い食べ物を食べた方が、輸送に伴う環境への負荷が少ないだろう」という仮説を前提に考え出された概念があります。それが「フード・マイレージ」です。
「フード・マイレージ」とは?

(出所:中田哲也『「フード・マイレージ」の試算について』 農林水産政策研究所レビューNo.2、2001年12月)
残さず食べようね
「フード・マイレージ」は、イギリスの消費者運動家ティム・ラングが1994年から提唱している概念。【輸入相手国別の食料輸入量×輸出国から輸入国までの輸送距離】で計算します(単位は、トン・キロメートル)。
その前提となっているのは、食べ物の生産地から食卓までの距離が短いほど、輸送に関わるエネルギー消費が少なく、環境への負荷が小さいだろうという考え方です。
農林水産省のホームページでも、「消費者の部屋」というコーナーの中で説明されています。
http://www.maff.go.jp/j/heya/sodan/0304/14.html
「フード・マイレージ」で見た
日本の現状は?
農林水産政策研究所が発表している試算(農林水産政策研究所レビューNo.2、2001年12月)によれば、2000年の日本の食料輸入総量は約5300万トン、これに輸送距離を乗じたフード・マイレージは約5000億トン・キロメートルでした。日本のフード・マイレージは、韓国の約3.4倍、米国の約3.7倍にあたります。
さらに、国全体の数字を人口で割れば国民1人当たりのフード・マイレージが計算できます。日本人1人当たりのフード・マイレージは約4000トン・キロメートルとなり、これも、左のグラフのとおり韓国(約3200トン・キロメートル)、米国(約500トン・キロメートル)と比べて大きいですね。
食べ物を海外からの輸入に頼っている日本のフード・マイレージは、イギリス、ドイツ、フランスなどと比較しても格段に大きく、世界一なのだそうです。言い換えれば、私たちの食事に要する二酸化炭素排出量が世界一ということになります。
この現状をふまえて、私たちの食卓でもできることはなにかを考えてみましょう。
一つには、地元でとれた野菜や国産の食材を食べることがありますね。いわゆる「地産地消(地域で生産された農産物や水産物をその地域で消費する)」です。食物の輸送による環境負荷を減らすことにつながります。
そして、今回のお話のテーマ「食べ残しをしない」。せっかくエネルギーを使って得られた食べ物なのだからムダにしない、ということです。ムダにしないという面では「完食する」以外にもできることがありそうですね。
例えば
- 料理をするとき、ムダがでないようにする
- 買いすぎ、作りすぎに注意する
- 冷蔵庫の中や保管してある食材をチェックして献立を工夫する
など。
これは、エネルギーをムダにしないという意味だけでなく、以前お話した「ゴミ問題」にもつながります。
★もうちょっと詳しく…見てみよう
地球を守るいろいろな対策(こども環境白書平成19年版/環境省)平成19年版「こども環境白書」の1ページ。フード・マイレージや、日本語「もったいない」が世界で注目を浴びていることなどを紹介しています。
フードマイレージ・キャンペーン民間企業による、フード・マイレージを普及させるためのキャンペーンです。